歯周病や虫歯がある方は新型コロナウイルス感染症に対して特に注意が必要です

 

歯周病で歯ぐきが腫れていたり、虫歯が大きくなっている場合には、原因菌が血管の中にたくさんいると言われています。これが菌血症というものですが、平時にはそれほど大したものではないのですが、新型コロナウイルスに感染して免疫力が低下してしまうと、菌血症が敗血症に変わったり、またはサイトカインストームというものが起こることがあります。この敗血症とサイトカインストーム(免疫の暴走)が恐ろしいのです。
敗血症は体の中に細菌が繁殖し臓器に害をもたらします。悪化時にはショックを起こしたり、強い臓器障害を起こし、最悪の結果を招くこともあります。
また、コロナウイルスが体内に入り肺に感染し炎症を起こすと、異常が起こったことを知らせるためにサイトカインというタンパク質が放出され、発熱や頭痛、倦怠感、血液の凝固異常などが起こります。それらにより、全身状態が悪くなったり、血栓ができやすくなり心筋梗塞などを起こすと言われています。また、サイトカインストームはウイルスだけでなく細菌でも起こるので、歯周病などで菌血症を起こしている方は特に注意が必要なのです。
サイトカインストームの原因となるエンドトキシンというものがあるのですが、歯磨きをしなかったり歯ぐきに炎症があると、エンドトキシンの血中濃度が高くなることがわかっています。
そのため、毎食後の歯磨きと、歯石取りなどで歯周病の治療をすること、大きな虫歯を放置せず治療することが非常に大切です。

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