予防歯科について
従来の歯科治療は痛みを取り除き、歯の機能を回復した後は、そのまま終了していました。
『今日で治療は終わりになります。何かあったらまた来てくださいね!』
受付でこんな風に言われたことがあると思います。
また、みなさんも
「やっと治療が終わった!これでしばらく歯医者に来なくていいな」
と思われていたのではないでしょうか?
でも、思い出してください。何年かするとまたむし歯ができたり、歯ぐきが腫れたりしなかったでしょうか?この繰り返しです。最悪の場合、歯を失うこともあります。
もちろんきちんと治療することは大切ですが、その後は問題が起こらないようにお口の健康を守っていくことが大切だと思います。
ではここで質問です!
なぜ、多くの方々は歯科医院は行きたくないところだと思っているのでしょうか?
答えはみなさん分かっていますね。
そうです、治療があるからです。
子供の頃、歯医者で痛い思いをしたり、怖くて泣きながら治療したなど、良いイメージがないからです。
私も子供の頃は歯医者には行きたくないと思っていましたので
気持ちはよくわかります。
この問題を解決するのは簡単です。
なるべく治療しないで済むように予防をしていけば良いのです。
ところで、皆さんご存じでしょうか?
日本では80歳で残っている歯の本数は平均7.4本です。
予防歯科の先進国であるスウェーデンでは80歳で平均25本歯が残っています。
この違いはもちろん、定期健診を受けむし歯や歯周病を予防していたか、していないかです。日本ではむし歯や歯周病になってから歯医者に行く方が多いですが、スウェーデンではむし歯や歯周病にならないように歯医者に行くのです。
では、予防すると言っても実際にはどのようにするのか。
それは歯科医や歯科衛生士が行なった歯磨き指導などを患者さん自身がご自宅で行うお手入れ(セルフケア)と、歯科医院で行う歯磨き指導や歯石除去、フッ素塗布などの予防処置(プロケア)があります。
この二つは両方とも重要で、片方だけ実践しても十分な効果が出ません。プロケアはその方の状態によりますが1〜4カ月の間隔で行うのが効果的です。ぜひ実践してください。
虫歯の予防について
問診や唾液を用いた検査によってどれくらい虫歯になりやすいかを確認し、個々の患者様に適した予防法をご説明します。それに基づいて食生活やブラッシングなどの指導・PMTC・シーラント処置やフッ素塗布を行います。
詳しくは虫歯治療ページをご覧ください。
歯周病の予防について
PMTCとは
むし歯や歯周病の原因となり、歯磨きでは落ちない歯の汚れ(バイオフィルム)を歯科医院で専用の機器を用いてクリーニングすることです。
歯垢(しこう)をそのままにしていると、歯磨きでは落とせない無数の細菌がからみ合った汚れになります。ちょうど、車の水あかのようなものと考えてください。水あかは洗剤で洗っただけではなかなか落ちません。これと同じように、お口の中の「この汚れ」は専用の薬剤や器具を使ってキレイにしなければいけません。