ウイルスや細菌は主に口や鼻から体内へ侵入して来ます。唾液は口から侵入して来たウイルスや細菌に対して第1の砦となる非常に大切なものです。十分に免疫力を発揮するためには、唾液の量と質が重要になって来ます。
唾液の量は多いほど良いですが、唾液の量が減る原因としては加齢、持病、加齢、生活習慣等があります。加齢によって自然に唾液量は少なくなってきますが、残存歯牙の減少や、入れ歯による咀嚼力や回数の減少でもさらに少なくなってきます。そして、糖尿病がある方は、高血糖の状態を抑えるため多くの水分を排出し、それで脱水状態になり唾液量が減少します。唾液の量が減った場合は、耳たぶの前のくぼみを3本指で押さえ、10回程度軽く円を描くようにマッサージし耳下腺を刺激します。これを食事の前などに1日に5回ほど行うと良いでしょう。
また、唾液中にはIgA抗体というのがありウイルスや細菌にくっついて無力化します。このIgAが唾液中に少ないと風邪や感染症にかかりやすくなります。ただ、唾液の量が多いからといってIgAが多いとは限らず、ストレスや激しい運動、悪い食生活などによってIgAの量は減少するそうです。悪い食生活とは朝食を食べない、飲酒の習慣、肉類が好き、冷たい飲み物や食べ物をよく摂るなどです。このため、唾液の質を向上するためには腸内環境を整える必要があり、発酵食品(納豆、ヨーグルト、キムチなど)と食物繊維(ごぼう、レンコンなど)を一緒に摂り、これを持続させると免疫力アップに効果的だそうです。